「もっと頑張る」だけが答えじゃない?実体験から見えたメンタル・生産性の3つのこと


田代敦志
Brightyライター
仕事がうまく進まないとき、「もっと頑張らないと」と考えてしまうことがあります。
もっと集中する。 もっと効率よく働く。 もっと自分を律する。
けれど、今回紹介する2人の声から見えてきたのは、頑張り方を増やす前に、一度自分の状態を整理するという選択肢でした。
今回紹介するのは、過去に心身ともに厳しい時期を経験し、現在プロコーチとして活動する30代男性と、Brighty(ブライティー)で実際にコーチングを体験した26歳の利用者です。
立場も経験も大きく異なります。
一人は、仕事に全力で向き合い続ける中でバーンアウトや適応障害を経験し、「会社・家族・社会の期待に応え続けること」に苦しさを感じていました。
もう一人は、「コーチングって怪しい」と思いながら無料体験を利用し、45分話したことで頭の中が整理されたことに驚いたと振り返っています。
一見すると、まったく別の体験です。
それでも2人の声を並べてみると、「メンタル・生産性」について考えるうえで興味深い3つのポイントが見えてきました。
①「もっと頑張る方法」を増やすより、まず自分の状態を整理するという視点があった ② 頭や心の中にあるものを言葉にすることが、整理するきっかけになっていた ③ アドバイスより、決めつけずに話を聞いてもらうことが役立つ場面があった
生産性が落ちていると感じると、タスク管理や集中法、時間の使い方を改善したくなるものです。
もちろん、それらが役立つ場面もあります。
一方で、
「頭の中に考え事が多すぎる」 「何を優先したいのか分からない」 「周りの期待に応えようとして疲れている」
という状態では、効率化のテクニックを増やす前に、自分の中で何が起きているのかを整理することが必要な場合もあります。
この記事では2人の実体験をもとに、
「頑張りすぎているとき、本人は何を感じていたのか」 「誰かに話すことで、何が整理されたのか」 「生産性とメンタルは、どのようにつながっているのか」
を紹介します。
「頭の中がずっと忙しい」 「考えすぎて、かえって仕事が進まない」 「頑張っているのに、なぜかしんどい」
そんな状態に心当たりがある方は、2人の声から見てみてください。
※引用部分は、意味やニュアンスを変えない範囲で「あの」「えっと」など一部の言いよどみのみ整理しています。 ※本記事で紹介する内容は個人の体験・感想です。コーチングは医療行為ではなく、心身の不調や症状の診断・治療を目的とするものではありません。強い不調がある場合は、医療機関など適切な専門機関への相談をご検討ください。
2人の声を比べると、「頑張る方法」以外に目を向けていました
今回紹介する2人の経験を整理すると、次のようになります。
表は横にスクロールできます
体験者 | BEFORE | その後 |
|---|---|---|
30代・男性/プロコーチ | 周囲の期待に応えようと頑張り続け、仕事や私生活でも大きな負担を経験 | 「自分が本当に生きたい人生」を大切にし、同じように悩む人を支える側へ |
26歳/マーケティング | 「コーチングって怪しい」という印象があり、頭の中も整理できていなかった | 45分の対話で頭の中が整理され、安心して話せたと実感 |
2人とも、何か新しい「頑張り方」を教えてもらったことが中心ではありません。
むしろ共通して見えてくるのは、
頑張り方を増やす前に、自分の中にあるものを一度言葉にしてみる
という視点です。
メンタル・生産性について考えた2人の実体験
1. 鎧を脱いで、自分が生きたい人生へ。
メンタル・生産性
#バーンアウト #自分らしい人生 #伴走
30代・男性|プロコーチ
表は横にスクロールできます
BEFORE | その後 |
|---|---|
周囲の期待に応えようと仕事に全力で向き合い、バーンアウトや適応障害など心身ともに厳しい時期を経験した。 | 自分自身の経験を振り返り、「本当に自分が生きたい人生」を大切にしながら、同じように悩む人を支える伴走者として活動している。 |
▼ 実際のインタビュー動画を見る
現在プロコーチとして活動する30代男性。
以前は総合化学メーカーに15年間勤務し、財務や事業企画、営業など、現在とは異なる仕事に携わっていました。
しかし、仕事に真剣に向き合い続けた先で、心身ともに厳しい時期を経験します。
Q1. 当時、どんな状況に追い込まれていたのでしょうか?
本人は会社員時代について、こう振り返っています。
「会社の中で仕事をしすぎて、バーンアウトしたり、上司とぶつかって適応障害になったりとか」
さらに、仕事だけではありませんでした。
プライベートでは不妊治療も重なり、複数の負担を抱えていました。
本人が後から振り返ったときに感じたのが、「鎧を着ていた」という感覚です。
「自分でも社会人になって、鎧を着ちゃった感覚があって」
その「鎧」とは、会社や家族、社会から求められていると感じるものに応え続けることでした。
「会社の期待とか、家族の期待とか、社会の期待とか、そういうのを応え続けて、それにしんどくなっちゃったので」
自分自身がどうしたいかよりも、周囲から期待されていることを優先する。
その積み重ねが、本人にとって大きな負担になっていました。
Q2. 当時、どんな人がそばにいてほしかったのでしょうか?
本人が強く感じているのが、「伴走してくれる人」の存在です。
当時も、話を聞いてくれる先輩などはいました。
ただ、相談すると、
「『俺の時はさ』とか『大丈夫やな、松本』と言われたりとかして、『いや、まあそうなんやけど』って、なんかすごくあって」
と感じることもあったといいます。
話を聞いてもらえても、相手自身の経験や価値観を通して答えが返ってくる。
本人が欲しかったのは、それとは少し違う関わりでした。
「自分が本当に思っていることを、いろんなバイアスとかなく素直に受け取ってくれて、そこにどうしていくのかサポートしてくれる人がいたらいいなと思っていて」
そして、
「自分の人生の中にそういう人がいてくれたら、もっと違う乗り越え方があったんじゃないかな」
と話しています。
Q3. その経験は、現在の仕事にどうつながっていますか?
自分自身が周囲の期待に応え続けて苦しくなった経験があるからこそ、現在大切にしていることがあります。
「本当に自分が生きたい人生で、やりたいことっていうのをやってほしいなって」
そして、
「そのお手伝いがしたいなっていうふうに思っている」
と語っています。
自分自身の経験が、「同じように頑張りすぎている人の伴走者になりたい」という現在の仕事観につながっています。
Q4. 実際にコーチングの場では、どんな変化を感じていますか?
イベントでさまざまな人と話した際には、
「今まで自分はそう思っていたんだとか、新しい視点が見つかりましたみたいなこととかも言っていただいたり」
さらに、
「自分の根底の思いみたいなことに気づいて、また頑張りますみたいな」
という反応があったと振り返っています。
短い対話でも、自分自身が考えていたことに気づく場面があったことが印象に残ったそうです。
この体験から見えること
この体験で重要なのは、バーンアウトや適応障害がコーチングによって治った、という話ではないことです。
本人が振り返っているのは、周囲の期待に応え続けるうちに、自分自身の希望が見えにくくなっていたこと。
そして、
「答えを押しつけず、自分の気持ちを受け止めながら一緒に考えてくれる人がほしかった」
という経験です。
2. 「怪しい」と思っていたのに、45分で頭の中が整理された。
メンタル・生産性
#初回体験 #思考整理 #コーチング体験
26歳|マーケティング
表は横にスクロールできます
BEFORE | AFTER |
|---|---|
「コーチングって怪しい」という印象があり、受けることにも半信半疑だった。 | 45分話したことで頭の中が整理され、押し売りもなく安心して話せたと感じた。 |
ブライティーの「体験を読む」に掲載されている26歳・マーケティング職の利用者です。
受ける前の印象は、とても率直でした。
「コーチングって怪しい」
と思っていたといいます。
それでも、
「無料だし試してみるか」
という気持ちで体験。
そこで本人が特に驚いたのが、セッション後の感覚でした。
「たった45分で頭の中が整理されて驚きました。」
また、
「押し売りもなく、安心して話せました。」
とも振り返っています。
「45分で整理された」とは、何が変わったのでしょうか?
注目したいのは、何か「正しい答え」を教えられたことではありません。
本人自身が、
「頭の中が整理された」
と感じている点です。
頭の中で一人で考えていると、複数の悩みや考えが混ざり、
「結局、何に困っているのか」 「何を考えればいいのか」
が見えにくくなることがあります。
誰かに話すためには、それを一つずつ言葉にしなければなりません。
その過程そのものが、考えを整理するきっかけになる場合があります。
この体験から見えること
このケースでは、新しい仕事術や生産性向上のテクニックを教えてもらったことが、体験の中心ではありません。
頭の中にあったものを、対話を通じて整理できたことが、本人にとって印象的な体験になっています。
生産性というと、
「タスクを減らす」 「時間をうまく使う」 「集中力を高める」
といった方法を思い浮かべがちです。
しかし、そもそも頭の中が混線している場合は、何をすべきかを増やす前に、今考えていることを整理するというアプローチもあります。
2人の声から見えた「メンタル・生産性」に関する3つのこと
2人の背景は大きく異なります。
それでも声を並べてみると、メンタルや生産性について考えるうえで、3つのポイントが見えてきます。
1. 「もっと頑張る方法」を増やす前に、自分の状態を整理するという視点があった
生産性が落ちていると感じると、
「もっと集中しよう」 「もっと効率よく働こう」 「もっと自己管理しよう」
と考えてしまうことがあります。
しかし、一人目の男性はすでに十分すぎるほど頑張っていました。
会社。
家族。
社会。
さまざまな期待に応えようとする中で、
「それにしんどくなっちゃった」
と振り返っています。
一方、26歳の利用者が印象に残ったと話しているのも、「もっと頑張る方法」ではなく、
「頭の中が整理された」
という体験でした。
何かを増やす前に、まず現在の自分を整理する。
2人の声からは、そんな共通点が見えてきます。
2. 頭の中だけで考えるより、「言葉にする」ことで整理されることがあった
26歳の利用者は、
「たった45分で頭の中が整理されて驚きました。」
と振り返っています。
また、プロコーチの男性も、セッションを通じて利用者が、
「今まで自分はそう思っていたんだ」
と気づく場面があったと話しています。
頭の中だけで考えていると、同じことを何度も考えてしまうことがあります。
一方、誰かに説明しようとすると、
「自分は何に困っている?」 「何が引っかかっている?」 「本当はどうしたい?」
と、一つずつ言葉にする必要があります。
答えをもらうことだけではなく、話すこと自体が思考を整理するきっかけになっていた。
これが、2つの体験から見えてくるポイントです。
3. アドバイスより、決めつけずに話を聞いてもらうことが役立つ場面があった
一人目の男性が印象的に語っているのが、
「いろんなバイアスとかなく素直に受け取ってくれて」
という言葉です。
誰かに悩みを相談すると、
「自分ならこうする」 「もっと頑張れば大丈夫」 「気にしすぎだよ」
とアドバイスをもらうことがあります。
もちろん、それが助けになる場面もあります。
ただ、まだ自分自身でも何に悩んでいるのか分からない場合、
すぐに答えをもらうより、まず自分の話を聞いてもらいたい
こともあります。
今回の2人の声からは、そんな相談の使い分けも見えてきます。
「生産性が上がらない」とき、時間管理だけを見ればいい?
生産性を高める方法として、
タスク管理
スケジュール管理
集中法
習慣化
AIツール
など、さまざまな方法があります。
もちろん、これらが役立つ場面もあります。
ただ、
頭の中に気がかりが多い 何を優先したいのか分からない 周囲の期待を優先しすぎている
という状態の場合、効率化の方法を増やすだけでは整理しきれないこともあります。
たとえば、
「今日何をすべきか」
は分かっていても、
「なぜこんなに仕事が重く感じるのか」
が分からない。
あるいは、
「タスクは管理できている」
のに、
「そもそも何を優先したいのか」
が曖昧になっている。
そんなときは、
どう効率化するかの前に、今の自分の状態を言葉にしてみる
ことが、次の一歩になる場合があります。
友人に相談するのと、コーチに話すのは何が違う?
一人目の男性には、話を聞いてくれる先輩もいました。
ただ、本人が求めていたのは、
相手自身の経験に当てはめるのではなく、自分の話をそのまま受け止めてもらうこと
でした。
相談方法によって、得られるものは少しずつ異なります。
表は横にスクロールできます
話す相手・方法 | 特徴 |
|---|---|
一人で考える | 自分のペースで整理できる。一方、同じ思考を繰り返す場合もある |
友人・家族 | 身近で話しやすく、共感や経験談をもらいやすい |
コーチ | 質問を受けながら、自分自身の考えや選択肢を整理する |
医療・心理の専門家 | 心身の症状や心理的な問題について専門的な評価・支援を受ける |
どれか一つが常に優れているわけではありません。
今の自分が何を必要としているのかによって、相談先を選ぶことが大切です。
メンタルの悩みは、すべてコーチングで相談すればいい?
いいえ。
コーチングは、精神疾患の診断や治療を行うものではありません。
今回のインタビューには、バーンアウトや適応障害を経験した男性が登場しますが、これは本人の過去の体験を紹介したものであり、コーチングによる治療効果を示すものではありません。
たとえば、
強い不安や落ち込みが長く続いている
睡眠や食事に大きな影響が出ている
仕事や日常生活を続けることが難しい
自分を傷つけたい気持ちがある
といった場合は、コーチングだけで解決しようとせず、医療機関や公的な相談窓口など、適切な専門家に相談することが重要です。
一方で、
「仕事について頭の中を整理したい」 「自分が何を優先したいのか考えたい」 「今の働き方について誰かと話したい」
といったテーマについて、自分自身の考えを整理するためにコーチとの対話を利用する方法があります。
ブライティーでメンタル・生産性について相談するには?
ブライティーでは、さまざまな経験や得意テーマを持つコーチから、自分に合いそうな相手を探せます。
「利用者の声」でも、「メンタル・生産性」というテーマから実際の体験談を見ることができます。
今の状態に近いテーマから探す
たとえば、
思考整理
働き方
自己理解
目標設定
習慣化
生産性
仕事のモヤモヤ
など、自分が今話したい内容を手がかりにコーチを探せます。
「何を相談したいのか」がまとまっていなくても確認してみる
26歳の利用者のように、
「無料だし試してみるか」
というところから始まったケースもあります。
最初から悩みをきれいに説明できる必要はありません。
むしろ、
「なんとなく頭の中がごちゃごちゃしている」 「何に困っているのか自分でも分からない」
という状態をそのまま話し、そこから整理していく使い方もあります。
無料体験で話しやすさを確認する
プロフィールだけでは、
「自分が安心して話せるか」 「質問を受けながら考えやすいか」
までは分かりません。
無料体験に対応しているコーチであれば、
「安心して話せたか」 「考えを整理しやすかったか」 「もう少し話してみたいと思えたか」
を確認してから、その後について考える方法もあります。
メンタル・生産性についてのコーチングでよくある質問
頭の中が整理できていなくても相談できますか?
はい。
今回紹介した26歳・マーケティング職の利用者も、体験後に、
「たった45分で頭の中が整理されて驚きました。」
と振り返っています。
最初からきれいに説明することより、話しながら考えること自体が目的になる場合もあります。
仕事の生産性についても相談できますか?
生産性そのものだけでなく、
「なぜ集中できないのか」 「何を優先すればいいのか」 「仕事のどこに負担を感じているのか」
など、その背景を整理するテーマとして話すことができます。
ただし、体調や症状が原因となっている可能性がある場合は、医療機関などへの相談を優先してください。
コーチングを受ければ、メンタルの不調は改善しますか?
そのように断定することはできません。
コーチングは医療行為ではなく、精神疾患や心身の症状を診断・治療するものではありません。
心身に強い不調がある場合は、医療機関など適切な専門家へ相談してください。
カウンセリングとコーチングは何が違いますか?
提供者や手法によって異なるため、一概に線引きできるものではありません。
一般にコーチングでは、
「現在どんな状態なのか」 「これからどうしたいのか」 「そのために何を考えるのか」
といったテーマについて対話することがあります。
一方、心理的な問題や強い心身の不調については、心理職や医療機関などによる専門的な支援が必要な場合があります。
どちらが優れているかではなく、自分の状態と相談したい内容に合った支援を選ぶことが大切です。
「もっと頑張る」前に、今の自分を整理してみる
今回紹介した2人は、同じ経験をしたわけではありません。
一人は、会社・家族・社会の期待に応えようとし続ける中で、心身ともに非常に厳しい時期を経験しました。
もう一人は、
「コーチングって怪しい」
と思いながら体験し、
「たった45分で頭の中が整理されて驚きました。」
と感じています。
それでも2人の声を並べると、一つの共通点が見えてきます。
何かをもっと頑張る前に、自分の中で何が起きているのかを整理していたことです。
「今、自分は何に疲れている?」 「頭の中には何が引っかかっている?」 「本当は何を優先したい?」 「誰の期待に応えようとしている?」
そんなことを、一度言葉にしてみる。
すぐに答えが見つからなくても、頭の中にあるものを外に出すことで、次に考えるべきことが少し見えやすくなる場合があります。
「もっと効率よく頑張る」だけではなく、「今の自分を整理する」。
今回の2人の実体験から見えてきたのは、そんな選択肢でした。

