「コーチングって怪しい」と思っていた僕が、考えを180度変えた理由
「コーチングって怪しくないですか?」──この質問は、ブライティーに寄せられる声の中でも特に多いものです。実は、代表のなる自身も、最初はまったく同じ感覚を持っていました。無料と聞いて逆に不安になり、スーツ姿でカフェに向かいながらも「大丈夫かな」とビビっていたと言います。ところが、その体験がきっかけで人生の選択が変わりました。
なぜコーチングは「怪しい」と思われるのか
コーチングが胡散臭く見えてしまう理由について、なるはこう分析します。「体験した人としていない人で、得られるものの想像しやすさがまったく違うんです」。学術的・心理学的な基盤があることも伝わっていないし、かといって具体的に「これが得られます」と言い切れるものでもない。そのため、説明がどうしてもふわっとしてしまい、頑張って伝えようとすればするほど、かえって胡散臭く聞こえてしまうというジレンマがあります。
さらに、「コーチング」という言葉自体があまりに広い意味で使われていることも問題です。キャリアコーチング、エグゼクティブコーチング、ライフコーチングなど、カテゴリごとに全然違うことをしているのに、すべてが「コーチング」とひとくくりにされている。だからこそ、言葉が一人歩きして、誤解が生まれやすいのです。
スーツ姿でカフェへ──最初の体験
なるがコーチングに出会ったのは、大学時代の就活中でした。田舎から東京に出てきて、進路に悩んでいたとき、友人から「コーチングを受けてみない?」と誘われたのがきっかけです。「カフェで話を聞いてもらったんだけど、すごく良かった」「しかも無料だった」という友人の言葉に、「えっ、それ大丈夫なの?」と疑いながらも、好奇心で参加を決めました。
当日、スーツ姿でカフェに到着。目の前にはしっかりした大人が座っている。「最初はもうビビってました。無料って聞いたけど大丈夫かな、という気持ちでいっぱいでした」となるは振り返ります。半信半疑のまま、セッションが始まりました。
頭の中を整理する体験
ところが、いざ始まってみると、イメージはすぐに変わったと言います。「まず『今、頭の中にあることを整理しましょう』というところからスタートしたんです」。脳のメモリーには限界があるから、まずそこをすっきりさせないと状況判断ができない。そう説明され、頭の中のモヤモヤをリスト化していきました。
書き出してみると、「大きな問題だと思っていたことが意外と小さく見えた」という感覚が生まれました。どうすればいいかわからなかったことも、「よく考えればこうすればいいんだ」と見えてくる。日頃、頭の中でぐるぐる回っていた悩みを、自分自身で言語化していくプロセスを踏んだことで、理解が一気に深まったのです。
コーチングで得た「メタ認知」という武器
「コーチングを受けて何が変わりましたか?」という問いに対して、なるは「自分をメタ認知できるようになりました」と答えます。メタ認知とは、自分を違う角度から俯瞰して見ること。たとえば、何か悩みがあるとき、目の前の感情に振り回されるのではなく、「なぜ自分はこれを嫌だと感じているんだろう?」と一歩引いて考えられるようになるスキルです。
就活中に彼女に振られそうで悩んでいるとします。普通なら「嫌だ、逃げたい」と感情に流されてしまう。でもメタ認知を使うと、「そもそもなぜこれが嫌なんだろう?」「本当に大きな問題なのか?」と俯瞰できる。実は、就活がうまくいかないストレスが派生しているだけで、彼女との関係自体は意外と良好だったりする。こうした気づきが得られるのです。
フリーランス独立、起業──決断の場面で生きた
このメタ認知のスキルは、その後の人生で何度も役に立ったとなるは言います。フリーランスになるとき、会社を立ち上げるとき、大きな決断を迫られる場面で、「ただ悩んでいる自分」と「冷静に状況を分析する自分」を切り替えられるようになりました。
たとえばフリーランス独立を考えたとき、「給料が減るかも」「お金がなくなるかも」という不安が押し寄せてきます。でもメタ認知を使うと、「ITエンジニアの市場感はどうか」「実際に仕事はいただけているか」と客観的に整理できる。そうすると、「この心配、実はそこまで大きくない」と見えてきて、「むしろ今停滞することのほうがマイナスだ」と判断して前に進めたのです。
「コーチングは高い」という声にどう答えるか
コーチングの料金についても、率直な意見が出ました。「1時間のセッションで3万円、5万円と聞くと、知らない人からすればすごい世界観ですよね」となるは認めます。ただ、それは投資対効果が見えにくいからこそ「高い」と感じてしまうのではないか、とも分析します。
現状、日本でコーチングが最も広まっているのは、経営者や役員向けの「エグゼクティブコーチング」です。日々、膨大なことを考えながら自己変革を求められるエグゼクティブにとって、コーチングは「脳内メモリーを借りる」ようなもの。自分だけでは見落としていた視点を得られる価値があるから、高い報酬を払っても使いたいと思うわけです。
学生や一般層にも届けたい
一方で、プロのコーチほどエグゼクティブ向けに流れてしまい、学生や一般層向けのコーチングには優秀な人材が集まりにくいという現実もあります。「やっぱり悔しいですね」となるは言います。だからこそ、コーチングをもっと身近に、もっと多くの人に届けたい。その想いが、ブライティーの原点になっています。
「怪しい」を超えて、試してみてほしい
アメリカでは、大学生が卒業前にコーチングを受けることが珍しくないと言われています。カウンセリング文化が根付いていて、「人に話を聞いてもらう」「伴走してもらう」ことにお金を払う習慣がある。日本ではまだそこまで浸透していませんが、なるは「学生時代にコーチングに触れられたことは本当に幸運だった」と振り返ります。
「怪しい」「胡散臭い」という感覚は、体験するまでは当然のこと。でも、一度試してみると「なんだ、こういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間があるかもしれません。ブライティーでは、そんな最初の一歩を踏み出したい人を応援しています。
